どうもtaniku monsterです(*´ω`*)
皆さんは大切に育てた多肉やサボテンが、何故か分からないけど、ある日突然バラバラになってしまった。いつのまにかジュレになったりドライフラワーになったり。気をつけていたのに悔しい思いをしたことはありませんか?(´ε` )
誰もが経験したことのある絶望感ですよね。
私も幾度となく経験して、挫折を繰り返していました。
そんな時に私が見直したのが肥料でした。そのおかげで劇的に枯らしてしまうようなトラブルがめっきり減りました。
なので今回は【肥料の必要性】【どんな肥料が必要なのか】【どんな与え方が良いのか】を皆さんにお伝えしようと思います。
この記事を最後まで読んで頂けると、私のように原因不明で枯らしてしまうケースが減り、楽しい多肉植物の管理が出来るようになります(*´ω`*)
それではお付き合いください。
多肉植物に肥料は必要

そもそも多肉植物には肥料は要らないのでは?
実際に「水やりは月一回、肥料や植え替えの手間も無い多肉植物」というイメージが先行してる気がします(;´Д`)
しかしそれは間違いです。
なぜ肥料が必要かというと…
自然環境の中では、ポットや鉢に植えられた環境と違い、微生物や虫などによって外部から、土に栄養分が加えられたりといった変化が絶えず起こっています。
古くなって枯れた葉は虫によって分解され、土に戻り、文字通り有機肥料として再利用されます。
多肉植物などは鉢植えなどで植えられている場合、少量の土で管理します。少量の用土の肥料分がなくなっても外部から勝手に補充されることはありません。
自然環境を再現したくても、ポットの中でそれを完璧に再現するのは不可能です。
肥料はサプリのような存在

我々現代人は食生活から摂取する栄養素を、現実的に摂取するのが難しいのでサプリで補います。
植物も同様に用土から吸収出来る栄養素に偏りがあるので、肥料を使って補います。
植物は水と光だけで自給自足する永久機関じゃないよ(´ε` )
人間の体は食生活の乱れ(栄養バランスの過不足)が起こると、吹き出物がでたり、風邪を引きやすくなったり、体に不調をきたします。
同じことが植物にも言えます、微量栄養素が不足すると光合成ができなくなり、葉焼けしやすくなったり、病害虫に侵食されたり、ウイルスに弱い個体になります。
植物は本来、病害虫に対して免疫機能を持っています。必要な栄養素が欠乏すると、免疫機能がうまく働かずに病気に感染しやすくなります。インスタントラーメンばかり食べてて、風邪を引きやすく長生き出来ないのと同じです(´ε` )
サプリメント同様過剰な摂取はいけません(*´ω`*)
肥料を与えると徒長しないの?
ここでよく耳にする「肥料のあげすぎは徒長するから与えない」という話についてです。
この話にはあまり信憑性が無いと思います。
- 肥料があっても水分がないと吸収できない
- あげすぎで徒長する前に肥料やけを起こしてしまうから
- 比較できるほどの根拠に乏しい
確かに窒素が多いと徒長の要因にはなりますが、それよりも日照不足と土の水はけの悪さの方が影響力は大きいと考えるのが自然です。
我が家の多肉もサボテンも肥料を使用していますが、特に徒長しているという事はありません。室内の日光も通風もない環境なら肥料が無くても徒長はします。
肥料と活力剤の違いを知ろう
それで結局何を与えるのがいいのか?という話ですが、その前に知っておいてほしいのが肥料と活力剤の違いです(*´ω`*)
実は肥料の定義とは【肥料取締法】という法律によって決められています。
肥料取締法(ひりょうとりしまりほう;昭和25年8月1日法律第127号)は、「肥料の品質等を保全し、その公正な取引と安全な施用を確保するため、肥料の規格及び施用基準の公定、登録、検査等を行い、もって農業生産力の維持増進に寄与するとともに、国民の健康の保護に資すること」を目的としている、日本の法律である。
私もそんな法律があるのか!(゚A゚;)と驚きました。今日から「肥料と活力剤の定義知ってる?」ってドヤァしてください(笑)
「肥料」と呼ばれるにはそれなりの根拠があるということです。
窒素・リン酸・カリがメインで販売されているものは「肥料」として店頭に並んでいます。
そしてそれ以外の植物が必要な微量な成分(鉄・マンガン・ホウ素などの必要量は多く無いけど必要な成分)を活力剤として販売したりします。
肥料の役割とその影響について

肥料に含まれる成分にはそれぞれ役割があり、植物の育生においてどのように作用されるのかが違います。
必要な成分が多い順に紹介していきます(*´ω`*)
3要素(多量要素)
植物を構成する「窒素」「リン酸」「カリ」のことを3要素と呼びます。どんな働きをするかは以下の通りです。植物に必要な栄養素の中で特に必要量の多いものです。
窒素(N) | 茎や葉の成長を促す 体を作るタンパク質を構成 細胞分裂に必要 不足すると根などの育生障害 不足すると茎が徒長し柔化する 不足すると葉が黄化する |
リン酸(P) | 根の成長を促し、発芽力増進 根や葉数を増やす |
カリ(K) | 根の成長を進める 開花・結実を促す 寒さの抵抗性を高める 病害虫の抵抗性を高める |
中量要素
3要素の次に必要量の多い中量要素で「カルシウム」「マグネシウム」「イオウ」のことです。特に土に含まれないカルシウムとマグネシウムは肥料として補ってやる必要があります。
カルシウム (石灰) | 根の成長 病気の抵抗性強化 葉緑素の生成 タンパク質の移動 有毒物質を無害化 不足すると成長点が枯れる原因に |
マグネシウム (苦土) | 代謝に関わる酵素の役割をする タンパク質、脂質の合成に必要 リン酸の吸収を助ける |
イオウ (硫黄) | タンパク質、葉緑素の合成に必要 不足すると古い葉が黄化する |
微量要素
必要量は少ないですが必須栄養素です。不足すると枯れはしないけど、成長に異変をきたします。多くの方はこの微量要素の重要性を忘れがちです。
微量要素の含まれた肥料もありますが、活力剤として販売されています。
鉄(Fe) | 葉緑素の生成・酸化還元反応に関与する |
マンガン(Mg) | 葉緑素の生成・光合成・ビタミンCの合成に関与する |
ホウ素(B) | 水分・炭水化物窒素代謝に関与。 |
亜鉛(Zn) | 葉緑素・成長促進物質の生成に役立つ |
モリブデン(Mo) | ビタミンCの合成に関与する |
銅(Cu) | 酸化還元に関与する銅酵素を組成する |
塩素(Cl) | 光合成に関与・体内のデンプンやセルロースを合成する |
主に活力剤に含まれていてるのがこの微量要素になります。メネデールは鉄を補う為の活力剤で、挿し木や播種などをした際に発根を促すのに使われたりします。
根の活性化をして、肥料成分を効率よく取り入れることで多肉植物の成長に繋がります。夏の暑さで弱った株のリカバリーにはオススメです。
多肉植物には活力剤のアンプルは不要
活力剤については前述したように、必要量は少ないものの植物の成長に欠かせない成分なのですが、【肥料取締法】があるので【肥料】として販売することが出来ないので仕方なく【活力剤】として売られているものもあるようです。
ラベルの裏側に、何が含まれているのか書かれていない活力剤のアンプルも見かけたりします。購入する際は上記のような微量栄養素の事を思い出してみてください。
緑や黄色に着色されただけの【自称活力剤】を購入することがなくなります(笑)
特にアンプルになっていて、鉢に刺して使うものは多肉植物には必要ありません。なぜかと言うとアンプルがある限り土が湿った状態になるからです(´ε` )
活力剤を使用する際は「希釈して使用するタイプ」のものを選びましょう。
多肉植物に必要なのは化成肥料なワケ
植物に肥料を与える場合には、化学肥料と有機肥料がありますが、ここでは鉢植えなどで与える場合を考慮して化学肥料(無機質肥料)をオススメしています。
なぜかと言うと…
- 大量生産可能で安価である
- 状態が安定しているので管理しやすい
- 虫などの心配が少ない
- 保管量が少なく場所を取らない
- すぐに与えることが出来る
- 有機物肥料は与えると水はけが悪化
そういう理由から化成肥料が多肉植物の管理には適しています。
そもそも堆肥や牛糞や鶏糞のような有機肥料が、虫も微生物も定着しないような小さなポットのなかで、多肉植物に吸収される状態にしてくれるのか…まして乾燥したポットの中で微生物が適切に活動出来るのかは疑問です(´ε` )
肥料の与え方は元肥と追肥
具体的に肥料を与えるとして、どうやって与えるのかを紹介します。
植え替えの際に土に粒上の化成肥料を混ぜ込む方法を元肥といい、元肥の効果が切れるくらいに追加で与えるのを追肥といいます。
追肥は元肥に使用した粒上のものを再度与える方法と、液体肥料を定期的に与える方法があります。
土の表面にパラパラまく方が、土の中に埋め込むよりも、ゆっくりと肥効を発揮します。
液体肥料の使い方と応用編
液体肥料を与える場合には水やりの際に、希釈液を作って与える必要があるので、頻繁に与えるのが面倒な方は緩効性化成肥料(ゆっくり効く肥料)を与えるのをおすすめします。
使い分けとしては液体肥料は個体の肥料に比べ、すぐに効果がほしいときなどに使用します。
ちょっと疲れたときに栄養ドリンクを飲むイメージで、常用するものではありません(´ε` )
最近は希釈しないですぐに与えられるタイプの液体肥料も登場しているので、お手軽さを優先させる方にはこういう商品がオススメです。
応用テクニック・葉面散布の方法
液体肥料や活力剤を与える方法で【葉面散布】という方法があります。希釈して濃度を薄くした液体肥料を霧吹きで葉にかける方法です。植物は根からだけ水分を吸収出来るわけではなく、葉の表面からも水分などを吸収します。
根から吸収するよりも効果が高いので希釈濃度が高いと肥料やけしてしまいます。そして日中に与えると葉についた水分がすぐに蒸発して、肥料濃度が高くなって肥料やけをおこしてしまいます。なので葉面散布する場合は日没後か早朝などにしましょう。
今は水やりを控えたいとか、根が弱っているから吸収しないけどなんとかしたいという状況があります。
葉から液体肥料や活力剤を与える方法は、そういう時に使える有効的な手法です。
肥料の過剰摂取の危険性について
肥料成分はそれぞれが違った働きをします。少ないよりは多いほうが良いといったものではありませんし、与え過ぎは成長を促進するどころか、根を痛めてしまいます。商品の推奨する適量を守りましょう。
また市販されている用土のなかには、予め肥料成分が含まれているものもあります。元々の用土に肥料が含まれているのに肥料を追加するのは肥料焼けの原因になるのでやめましょう。
肥効の良い環境の土作り
植物が肥料分を吸収するのにベストなコンディションを発揮できる環境は、弱酸性の土で有ることが分かっています。酸性に傾くと肥料成分の吸収が悪くなります。
弱酸性?(´ε` )ヨクワカラナイ
pH(ペーハー)と呼ばれる土の酸度を表す指標で、弱酸性の土がほとんどの植物に適しているとされています。日本の雨は酸性に傾いているので、野外で長期間雨ざらしにしていると、土が酸性になってしまいます。畑に石灰をまくのは、この酸をアルカリで中和して弱酸性に近づけるためです(´ε` )
雨ざらしで管理しているし、栄養状態が良くないかもと不安になったら、カルシウム肥料で中和する方法もあります。
カルシウムはアルカリですので酸を中和します。中量要素としては【細胞膜を強化して、病害虫に対する働きを強化】という役割をします。
※与えすぎるとアルカリ性に偏り微量栄養素が吸収されにくくなりますのでご注意ください(*´ω`*)
ヨクワカラナクナッテキタ(´ε` )
そんな方は何も考えずに、pH調整済みの緩効性肥料配合の用土を使うのが良いと思います。どんなものがあるのかは別記事で詳しくレビューしているので参考にしてください(*´ω`*)
肥料が効きやすい時期は夏
合わせて知っておきたいのは、肥料がよく効く時期です。
気温が高く湿度が高いと肥料は溶け出します。逆に気温が低く湿度が低いと肥料は溶け出しにくくなります。
なので夏場に効果を抑えたい時などは、土の中に混ぜ込まず、土の表面にバラまくような施肥を行いましょう(*´ω`*)
冬は逆に軽く土をかぶせて、湿度をあげて肥料が溶け出しやすくしてやると効きやすくなります。
多肉・サボテンには夏型や冬型のような生育期が違うものがあるので、この施肥方法を活用して肥料を有効活用しましょう(*´ω`*)
まとめ
いかがでしたか?肥料についての考え方が少しは変わりましたか?
うまく育てる為には栄養的な問題は避けては通れません。かといって何度もいいますが、肥料は与えれば与えるほど良いというものではありません。自己責任で様子を見ながら与えるようにしましょう。
今回のお話が少しでも皆さんの役に立てば嬉しいです(*´ω`*)
このへんで
でわ(*´ω`*)