MENU

【サボテン・多肉植物の土】適切な配合と用土選び【改良用資材と用土】

多肉植物・サボテンなどの用土についての配合考察

PR

どうも、たにもんです(*´ω`*)

皆さんは多肉・サボテンの用土を自分で配合していますか?

そもそも、なぜ色んな種類の土を混ぜて作らなくてはいけないのでしょうか?

そもそも配合する必要性があるのでしょうか?書籍やブログなど配合例はいくつもありますが、それぞれ違った用土を使用したりしています。

どれを目安に作ったら良いか分からない、なんて方もいると思います。

今日は【土の配合】について深堀りしていきます。

最後まで読んで頂くと、皆さんの【土の調合レベル】の上達に役立ちます。

それでは今日もお付き合いください(*´ω`*)

目次

初心者は多肉植物の土をそのまま使おう

初心者のうちや管理する多肉植物がすくないうちは自分で土を配合する必要はありません。

多肉植物の土として販売されているものを使いましょう。

市販の多肉の土は完成品

ここまで言い切ると様々な意見が聞こえてきそうですが、実際に市販の商品を使ってみると、かなり良く考えられていて完成度が高いです。

当たり前のことですが、土を売るために企業も必死で開発してます。

もちろん自分の育てる環境にあった改良が必要なものも沢山あります。

ですが我々は雑誌やネット記事を見て、「土はブレンドして作るもの」と思い込んでいます。ですが市販の土も様々です

ちょっと前に冷凍餃子は手抜きか!?というどうでもいい話がニュースになりました。餃子の具材や、仕込みを本場さながらに調理しなくても、美味しいものが簡単に作れて食べられるなら、なにか問題があるのでしょうか?

何が言いたいのかと言うと…

市販の物よりも自分で配合したものが、優れているという考え方は先入観であるかも知れないということです。

それでも自分の納得できるより良いものを追求する事は大事なことです。

ここからは土を配合するとして、どんな事を意識すれば良いのかなどを説明していきます(*´ω`*)

土の機能と管理のしやすさ

用土の配合バランスや、何を使うかによって土中の水分の変化に、かなり差が出ます。人によって住む家の事情が違います。

一軒家、アパート、マンション。都会か田舎か、日当たりの良し悪し、環境が変われば土に求める条件も変わってきます。

室内にしか置けない場合は風通しが少なくて根腐れしやすく、コバエなどが繁殖しやすい環境になってしまうため、排水性が良くて腐葉土や堆肥の含まれないような用土を作る必要があります。

  • バーミキュライト
  • ゼオライト

などを赤玉、鹿沼、日向などのベースの土に足して保水性や土壌改良の効果を狙います。


雨ざらしで管理する場合は土が酸性になりやすく肥料分が流れ出やすいので、改良用資材を配合した用土になるなど、自分の育てる環境にあった用土作りが必要になります。

  • 珪酸塩白土
  • カルシウム資材
  • ベラボン等

などを赤玉、鹿沼、日向などのベースの土に足して保水性や土壌改良の効果を狙います。

どんな資材があって、どんな配合が可能なのかは、後ほど説明しますので最後までお付き合いください(*´ω`*)

材料を知らないのに料理を作ることは出来ません(*´ω`*)

pHで考える病害予防と栄養

pH(ペーハー)とは、水溶液の性質をあらわすひとつの単位です。長さを表すのに「m」(メートル)という単位があるように、水溶液の性質を知るために必要な単位です。

レモンをなめてみると「すっぱい」味がします。石けん水はヌルヌルしてなめると少し「にがい」味がします。

理科の授業でリトマス試験紙を使って酸性かアルカリ性かを判断する実験をしたのを覚えていますか?

試験紙が赤くなったレモンのしぼり汁は酸性、青くなった石けん水はアルカリ性。

つまり、pHとはこのような水溶液の性質(酸性・アルカリ性の程度)をあらわす単位なのです。

理想の土のpHは弱酸性

全てではないですが、多くの植物は弱酸性の土を好みます。

日本の土は基本的に火山灰土なので、酸性です。その堆積した場所で野菜を作るには石灰・カルシウムなどのアルカリ性の改良土を混ぜて酸性を中和します。

これはあまり鉢植えの植物には関係ないように思うと思いますが、雨は酸性なので雨ざらしだと酸性に偏りますし、鹿沼土やピートモスは酸性の用土なので多用すれば当然酸性になりますので注意が必要です。

当然、「多肉植物・サボテンの土」もpHは弱酸性に調整されています。市販の商品を使うメリットはここにもあります。

酸性土壌の影響

ではなぜ酸性土壌は植物にとって適切ではないかと言うと

  • 粘土質に含まれるアルミニウムが溶け出し根を傷める
  • アルミニウムイオンとリン酸イオンが結合して根が必要なリン酸を吸収出来ない
  • 鉄・マンガン・カルシウム・マグネシウムなどが溶け出し、水によって流失して必須成分が欠乏する
  • 微生物の活性が悪く有機物の分解が少なくなり、窒素の供給が悪くなる

酸性用土のみでサボテンや多肉を育生する方が少ないのはこのためです。

上記の状態を解決するためにはアルカリ資材(珪酸塩白土やゼオライト、カルシウム、石灰)などで中和する必要があります。

私は鹿沼土持ってません(*´ω`*)w

アルカリ土壌の影響

ではアルカリ土壌ではどんな影響があるのかと言うと

植物に必要な【微量要素】が欠乏します

微量要素については【9割の人が知らない】多肉植物を上手に育てるのにオススメの肥料と与え方で解説していますが、簡単に説明すると窒素・リン酸・カリなどのように多量ではないが、植物が育生する上で必要な成分のことです。

これが欠乏すると…

  • 細胞組織が軟化して壊れやすくなる
  • 病原菌への防御物質の生成機能が衰える

細胞膜が軟化するのでアミノ酸や糖類などの養分が葉や根から滲みでてしまい、様々な病原体が誘引されてしまう。そして免疫機能が低下しているので病気などにも弱く枯れやすくなってしまう

病害虫の8割は土壌から

多肉植物に関する害虫

植物全般の病気の原因になる細菌やウイルスなどは、ほとんどが水を媒介して感染します。水やりや雨による跳ね返りが感染の原因となります。

また害虫の卵や蛹、幼虫などが土の中に潜んでいるものを持ち帰って、食害されるケースもあります。

土の段階で対処すれば、発生被害を確実に減らすことが出来ます。有機質肥料や改良資材の中には未熟で病害虫の卵や細菌を含んだ物も沢山あります。安かろう悪かろうの商品には気をつけましょう。

普段買わないような店で購入した多肉などを持ち帰った際も注意しましょう。気になるようなら持ち帰ったものは殺菌するか、すぐに植え替えしましょう。

有機用土をオススメしない理由

有機質用土(腐葉土や堆肥)を使用するメリットは肥料焼けせずにゆっくりと栄養を植物に与えられる点です。

しかし、それ以上にデメリットも多いので個人で配合するのに、あえて入れる必要があるかどうかは微妙です。

「観葉植物の土」「野菜の土」などには多くの有機物が含まれます。なんとなく「栄養がありそうだから」という理由だけで使用するメリットは少ない気がします。

  • 緩効性化学肥料で代用可能
  • 虫の住処になりやすい
  • 水はけが悪くなる
  • カビの温床になりやすい

台風や大雨の際、冬の凍結防止のために部屋に取り込む機会がありそうなら、土に潜んだ虫を一緒に取り込む事になります。

ダンゴムシやナメクジ、コガネムシは用土の中で越冬して春に植物を食害します。そういった観点から私はなるべく使わないようにしています。

細菌が原因の軟腐病

軟腐病とは梅雨や夏に発生しやすく、土の水はけが悪いと発生しやすい病気です。病原細菌は根の付近に生息しており、植物の耐病性が落ちると傷口から侵入し感染します。

葉や茎が淡い黄色に変色し、水が染みたようになります。やがて軟化して溶けるように腐敗していき悪臭を放ちます。

「ジュレっている」という表現を聞いたことがあるかも知れませんが、これのことです(´ε` )

対策としては、根を傷めないように植え替えをする、植え替え直後は水やりを控える、用土は水はけのよく無機質なものが多いほうがオススメです。

配合に使用する用土と特徴

それでは、市販の土に足したり一から配合するとして、実際にどんな土を使用したら良いのか、どんな特徴があるのかを説明します。

赤玉土

pH6.0程度で弱酸性・比較的安価で無機質で虫が湧きにくい

土のサイズは細粒・小粒・中粒・大粒などのバリエーションがある

通常のものに比べて硬く崩れにくい硬質赤玉土もある

8

コスパ

6

保水性

8

排水性

鹿沼土

pHは4.0〜5.0phと酸性・粒が崩れにくく使いやすい

多用すると酸性になるので、単品での仕様はおすすめできない

化粧砂の代わりとして使用すればカビなどの発生が減少する

8

コスパ

6

保水性

8

排水性

日向土(日向軽石)

pH6.0程度で弱酸性・比較的安価で無機質、虫が湧きにくい

火山噴出物の堆積土壌からとれるため、ほとんど雑菌がおらず清潔

保肥力が弱いので単品使用での育生不良が懸念される

主に排水能力を高めるために使用される

8

コスパ

6

保水性

9

排水性

バーミキュライト

pH 6.0-7.0で弱酸性・蛭石と呼ばれる石を高温で焼成した無菌用土

多層構造の粒子で保水性や保肥力、膨軟効果が高く、軽く扱いやすい。

柔らかくボロボロ崩れるので排水材としては適していない

7

コスパ

9

保水性

6

排水性

ピートモス

pH3.5-4.5で酸度が高いので単品で使用すると根の発育障害がでてしまう

土壌の膨軟効果(柔らかくする)が高いので土壌改良として重宝される

コバエなどが湧くので、無機質なバーミキュライトで代用できる

6

コスパ

9

保水性

6

排水性

籾殻くん炭

pH 8.0-9.0でアルカリ性。酸性土壌の中和に使用する

籾殻には保水力や保肥力はないが、軽量で排水性が高まる。

微生物の住み家になるので土壌改良効果を期待できる

9

コスパ

6

保水性

8

排水性

珪酸塩白土・ゼオライト

イオン交換作用で水質を向上し、活性化することで腐りづらくなります。

固定は分解され、リン酸を再び吸収できる状態になります

珪酸塩白土はカビなどの雑菌に対しても吸着し抑制します

7

コスパ

6

保水性

8

排水性

ベラボン

pHは6.2で弱酸性・アク抜きされたヤシガラチップで保水力があります

軽くて無臭清潔で水を吸うと1.5倍に膨らみます

コバエも湧きにくく、播種にも使用できて根の発育にも役立ちます

7

コスパ

9

保水性

6

排水性

まとめ

多肉植物・サボテンも理想とする土の基本構造は、団粒構造を保ち水はけがよい弱酸性の用土ということになります。

市販の土に必要な要素を追加するもよし、一から配合を考えて作るもよし。

自分の管理に適した土作りが必要です。

今回の記事で、土の配合に関する知識が必要とする方の役にたてば嬉しいです(*´ω`*)

多肉植物・サボテンなどの用土についての配合考察

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次